衛星デジタルラジオ局「MUSIC BIRD」にて10月オンエア。記念すべき第1回目のゲストは恒松正敏さん。地引雄一EATER編集長とは旧知の仲でありなごやかな雰囲気の中番組は続く…と思いきや初回の緊張もあり少々堅めのトークに放送事故ギリギリの沈黙アリのスリルあふれるオンエア。

左から恒松、地引、南波
 
パーソナリティ…
地引雄一・南波トモ子
ゲスト…恒松正敏

・オープニング 「Gears」
 

ナンバ: 今日から始まるラジオイーター、この番組では、日本のオルタナティブカルチャーをどこよりもディープに大お届けします。ナビゲーターは私、南波トモ子と、雑誌イーター編集長の、

地引: 地引雄一です。

ナンバ: えーと、この番組、どんな番組なのか編集長から

地引: あのー、今日から始まっちゃいましたけど、実は雑誌のイーターというのがありまして、ロックを中心に映画とか漫画とかそういったオルタナティブなというかインディペンデントというかマニアックというかそういうものを紹介する雑誌でまあ年に1,2回しか出てないですけども、それのラジオ版ということでやっていきたいと思います。
 実はね南波さんもイーターのほうでは漫画を書いてもらってるんですけれども、で、ラジオ版のほうでは毎回いろんなゲストに来ていただいて、そのゲストとのトークを中心に音楽を聴きながら進めていきたいと思います。

〜間〜

ナンバ: 本日の記念すべき1回目のゲストは、フリクションやE.D.P.Sで一世を風靡され現在は画家としてもご活躍中の恒松正敏さんです。

恒松: こんばんは。恒松正敏です。

ナンバ:  地引さんと恒松さんは古くからのご友人といいますか、長いおつきあいでいらっさるんですよね。

恒松: そうですね。

地引: 昔、20数年前に「東京ロッカーズ」という日本のインディーズ、ニューウェーブ、オルタナティブの黎明となったムーブメントがあったんですけどね、そのころからいろいろ一緒にツアーにいったり、イベントやったり個人的にもいろいろといまだにつきあいが続いているという。1回目にふさわしいゲスト、パンク、ニューウェーブ、オルタナティブの歴史を語るに相応しいゲストとして来てもらったんですけれども。

〜間〜

地引: ということで、いろいろと話を聞いていきたいんだけど、

恒松: はい

地引: 前半は時代を追って音楽を聴きながら話を進めていこうと思うんだけども、まず最初に、えー 〜間〜  どうも恒松さんと言いづらいですが、普段マッチャン、マッチャンと言ってるもので。マッチャンがこのシーンというか音楽を始めた時が、せんきゅうひゃく…


恒松: んーと、79年かな確か。

地引: え、78年じゃ

恒松: あ、そうか78年です。(笑)

地引: その東京ロッカーズといった、(ナンバさんの方を向いて)まだ生まれてなかったかもしれませんが(笑)

ナンバ:  いや(笑)そんなことは、生まれてますね、はい。

地引: というムーブメントがあってそのときフリクションというその中心になったバンドが、いまでもバンド自体はあるんですが、そこで華々しく活躍したんです。そのフリクションに入る前にすでに実は「ゴジラレコード」という、日本の最初のインディーズ、今はインディーズも一般的になっちゃたんだけども、そういうのの走りというか、オリジネーターというか「ゴジラレコード」というのがありまして、そこからソロでシングル盤を出しているんで、最初それから聞いていただきましょう。

ナンバ: ではツネマツマサトシで「き・を・つ・け・ろ」

 


Gears」…
EP「TSUNEMATSU MASATOSHI」収録。後にCD「1981+1987」にも収録された

 


「き・を・つ・け・ろ」
 

ナンバ
: お聞きいただいた今日は、ツネマツマサトシで「き・を・つ・け・ろ」でした。

地引: どうですか、この20数年前の聞いてみて。

恒松: うーんかっこいい(笑)

一同:笑

恒松: いやいい音してるね。

地引: あの当時はインディーズって名もないころで、レコーディングなんかもあれでしょ

恒松: 4chかなたぶん。もちろんアナログな。

地引: 枚数も

恒松: 実質300枚しか作ってなかったのかな。

地引: 自分でレコード屋もってたりなんかして。

恒松: そうそう。あと高円寺の駅の街角で売りつけたりとかね(笑)。あのころ結構高円寺に仲間がいっぱいいたから、知った顔見ると「買ってくれ」って。

地引: これが原点になっているという。ほんと今聞いてもかっこい。(ナンバさんに)どう?

ナンバ: えっ、かっこいいです。デビューはソロでいらっしゃったんですか?それは意外でした。

恒松: この直後にフリクションに入るという。

地引: フリクションの2代目ギターなもんで。その前のギター、ラピスってのがクビになって。そのドラマーのチコヒゲの話によると電車に乗ってて、ホームにいるマッチャンを電車の窓から見かけたらしいの。

恒松: うーん、なんかそう言ってるけどね。

地引: あ、あいつかっこいいとか思って、あいつ入れようと。ギターケース持ってるからギターひくんだろうみたいな。それで声をかけたという。

ナンバ: ナンパですよね(笑)

恒松: ナンパされたんですね(笑)

〜間〜

地引: フリクションがもう初期の東京ロッカーズの中心みたいな形で一世を風靡したみたいな感じで。だけど在籍期間は短かったんだよね。

恒松: どのくらいあったかな。2年間やったかな、どうかな。

地引: フリクションというとやっぱり今でも、レック、ヒゲ、ツネマツというあのトリオが最強だったという。そのときよく一緒に運転手としてついていったりしてたんだけど。

恒松: うんうん

地引: ほかのメンバーあまり酒飲まないもんで。

恒松: うん、そうなの(笑)打ち上げとかないしね。

地引: マッチャンだけしょうがないから一人で飲みにいく。

恒松: 一人夜の街へ消えるという(笑)

ナンバ: 寂しいですね(笑)

地引: ではフリクションから一曲聴いてもらいたいんですが、これは「オートマチック・フラ」というんだけど、これ実は元々は…

恒松: フリクションとして発表したんだけど、原曲は僕の曲をアレンジしてフリクションでやったっていう。

地引: 一曲だけね。

恒松: うん。一曲だけ。

地引: ではその曲を聴いてもらいたいと思いますが。これはまあアルバムもいいだけど、その当時のライブが何年か前に出てそっちのほうから聴いてもらいたいと思います。

ナンバ: ではお届けします。フリクションで「Live 1980」から「オートマチック・フラ」


き・を・つ・け・ろ」…
ゴジラレコードのコンピレーション「GOZIRA SPECIAL DINNER 」に収録。詳しくはEATERファンページの「極私的80年代ディスク・レヴュー」参照のこと。

 

 

 

 

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