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CD
Information
喜多恭佳 with KYOKA
SHOW/平成今日歌
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今から30年前のフォーク・ブームの最中、その名も『放送禁止歌』という歌が山平和彦というフォーク・シンガーによって歌われ、まさにその名の通り放送禁止となった。
四文字熟語を並べた個性的なこの歌は、当時の世相をシニカルに歌いこんだもので、今聴くとどこが問題なんだという感じだか、若者の反乱に対してメディアが神経を尖らせていた時代だった。実際、森達也監督のドキュメンタリーや著書によると、放送禁止歌とは事なかれ主義に走ったメディアの根拠のない自己規制に過ぎなかったことが明らかにされている。
その『放送禁止歌』を平成の世に甦らそうと、特殊音楽アーチストとうじ魔とうじのプロデュースで完成したのがこの『平成今日歌』だ。『放送禁止歌』の作詞者である白井道夫が同じく四文字熟語を駆使して平成の世相を斬り、テクノなサウンドに乗せて、オーディションで選ばれた喜多恭佳が今の声で歌っている。さらに『放送禁止歌』を喜多恭佳のオリジナルなスタイルで収録。レコーディングの際にけずられた歌詞も復元した。それは「職業軍人 時節到来」というもの。まるで今の時代を表しているかのようだ。
(TRANSISTER Records 2002.1)
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喜多恭佳 with KYOKA SHOW/平成今日歌
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bran/やわらかな夢
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branはアダチカツノリ(v.g)、タカハシメグミ(b)、クリハラトオル(d.cho)によるトリオ編成のバンドで、高円寺20000Vを中心に東京、大阪で定期的にライブ活動を行っている。これは大阪のギューンカセットから昨年リリースされた彼らのファースト・アルバムだ。
「狂気・内向・暴力・繊細の同居する音楽を模索する」とあるが、ロックの本道ともいうべき力強いサウンドと、内省的なリリシズムを感じさせる繊細なサウンドが混然となり、なによりも筋の通ったボーカルと、意志的な言葉が、バンドの持つパッションを明確に伝えてくれる。
既にリリースから一年以上たっているが、けして時間によって風化されることのない音楽だ。(GYUUNE CASSETTE 2001.7)
http://www.tonreco.com/
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bran/やわらかな夢
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ことぶき光/モザイク・ヴィア・ポスト
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元P-MODEL のキーボディスト、ことぶき光のソロ・アルバム。内外の様々なジャンルのミュージシャン15人から、郵送で、インターネットで、時には直接、音源データを受け取り、さらにスタジオでのレコーディングも加えて、出そろった音源を鮮やかに料理したポップなテクノ・アルバムだ。参加ミュージシャンは、たまの知久寿焼、滝本晃司、テクノ界から森岡賢、中野テルヲ、ヤプーズの福間創、山口慎一、チェロ奏者坂本弘道、さらにライオンメリィや斉藤哲也、コラージュミュージックの最高峰
Andrew Sharpley等、多彩な顔ぶれ。
洗練されたセンスから生み出された、実にきらびやかなサウンドの電子トランスが展開する。曲ごとの表情も豊かで疾走感にあふれ、飽きさせない。心も体も浮き立つアルバムだ。(C&A
Recods 2002.6 )
http://www.kotobukihikaru.com/
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ことぶき光/モザイク・ヴィア・ポスト
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ATP/Deranged Angel
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昨年暮れ、リザードの10数年ぶりの復活ライブが話題となったが、その時バックを務めたのがこのATP(Adenosine Tri
Phosphat)だ。ATPは女性ボーカルのTaata をフューチャーしたバンドで、日本より先に海外でその評価を高めている。
2000年にアメリカ最大の MP3サイト「MP3.com 」で、ATPの「AROUND ZEN MONK 」が大ブレーク。ニューウェーブ・チャートとグラムロック・チャートで1位、グランジ・チャートとインダストリアル・チャートで2位という快挙を成し遂げた。その大きな期待に応えて、同年には初のスタジオ録音フルアルバム「DERANGED
ANGEL」を海外のみでリリース。高い評価を獲得し、長期にわたる海外ツアーも行った。
今年からは日本国内での活動を再開、アルバム「DERANGED ANGEL」もボーナストラックを加え、ようやく国内でもリリースされることになった。MP3.com
でいくつものチャートにまたがってランクインしているように、そのサウンドは様々な要素がからみあって、神秘的とも言える実に美しい響きを持っている。ポップでいて、奥が深い。モモヨがリザード復活に際して声をかけたのが、よくわかる。
8月にはインターネット配信サイトの主催するイベントに出演するなど、新しい形での活動を日本で展開していく一方、リザードとしての活動も継続する予定ということなので、今後の展開も楽しみだ。(BAZOOKA
LABEL 2002.7.30)
http://artists.mp3s.com/artists/78/atp.html
(MP3.com)
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ATP/Deranged Angel
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独唱パンク vol.2
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弾き語りの新しいライブ・シーンを作りつつあるシリーズ企画「独唱パンク」から生まれたオムニバス・アルバムの第二弾。サザンクロス、吉原千晶(GHOST)、斉藤睦、函館くん、サノトモ、西山正規、青木マリが参加している。
スターリンを解散した遠藤ミチロウがアコースティック・ギターを手にした時、これまでのフォークとは一線を画した、新しい弾き語りが生まれた。そして、アンプラグド・パンクと呼ばれた青木マリを始め、若いシンガーがそれに続いた。表面的な情緒に流されることなく、生身の存在で周りの世界に、そして自分に向き合った歌。もちろんそれ以前にも、三上寛や友川かずきなどの突出したシンガーは存在したが、「独唱パンク」という言葉を得て、新しい世代の確実な流れになっているようだ。
まだアルバムにはバラツキが大きく、独唱パンクというには疑問を感じるようなテイクもあるが、それも新しいシーンが作られていく過程を表しているのだろう。鋭くそして切なさを秘めて心に迫る青木マリ、豊かな世界の広がりを持つ吉原千晶、上質なブルース・パンクを奏でる西山正規、リアルな叫びのサザンクロスなど、確かな感触が伝わってくる。意義深い一枚。
(People's Records 2002.6.30)
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独唱パンク vol.2
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おにんこ/なぞなぞ
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突然段ボールにもコーラスなどで参加しているギャル・バンドおにんこのファースト・アルバム。ギャル・バンと言っても、女の子三人に加え突段の弟、蔦木俊二もメンバーに入っている。突然段ボールの周りになぜ若い娘が集まってくるのか、ナゾだ。
アルバムいっぱいに、あっけらかんとした無垢なパワーが、溌剌として展開される。その無垢というのが、実は一番コワイのだ。一筋縄ではいかないところが、おにんこの魅力かもしれない。
オリジナル曲に加え、岩崎良美の「タッチ」やビートルズの名曲「ヘイ・ジュード」をおにんこ流に演奏している。全体に、感性だけに流れず、その感性を聴く人に伝える音楽的な表現力も(シンプルながら)しっかりそなえているところが心地いい。
(いぬん堂 2002.3)
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おにんこ/なぞなぞ
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突然段ボール/この世に無い物質
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一昨年、兄の蔦木栄一が大病を患い、一時は突然段ボールの活動はもう不可能かと心配されたが、見事に復活、車椅子や松葉杖を使って再びライブの現場に戻ってきた。その突然段ボールの、復帰後初のアルバムがリリースされている。突段の新アルバムが聴けるということだけでも、なにはともあれ、めでたい。
このアルバムには、新曲とともに、初期の曲「くそまみれ」や、「泳げ!たい焼きくん」のパロティ「登れ!今川焼きくん」、水木しげるの漫画から発想された「ぺったら ぺたらこ ぺったっこ」など、過去に発表されたことのある曲が、新録音で収録されている。どれも力強い演奏だ。特にオニンコのコーラスも入った「ぺったら ぺたらこ ぺったっこ」は、突段の世界をわかりやすく展開している名曲だ。「ゲゲゲの鬼太郎」で皿小僧が歌うリズム「ぺったら ぺたらこ ぺったっこ」をもとに、幻の名盤解放同盟との共同企画をきっかけに生まれたこの曲は、突然段ボールのテーマソングと言ってもいいかも知れない。
このアルバム自体、突段のエッセンスをギュッと固めて、ポップな味わいを加えたような、「これが突然段ボールだ!」といったような内容で楽しい。
(ホルモンタンク 2002.3)
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突然段ボール/この世に無い物質
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ミラーズ/リアル・ステイト
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日本のパンクロック・バンドの第1号であるミラーズの貴重な音源がCD化された。これまでミラーズのサウンドは「東京ロッカーズ」や「ゴジラ・レコード」のオムニバスで聴くことができたが、ライブ音源ながら一枚のCDとしてまとめられたのは初めてだ。
ミラーズはヒゴ・ヒロシ(V.Dr) をリーダーに1977年末に結成され、アンドウ(G)、マツモト(B) とのトリオ編成で、いち早くパンクロックのスピリットを体現し、翌78年に巻き起こった東京ロッカーズのムーブメントの中心的な存在となる。そのパワフルでストレートなサウンドは多くの人に衝撃を与え、日本のパンク・ニューウェーブ・シーンの扉を大きく開くことになる。また、ミラーズが中心になって立ち上げられた自主レーベル「ゴジラ・レコード」は、その後のインディーズ・シーンの発展の端緒となった。全てがミラーズから始まったと言っても過言ではないのだ。しかし東京ロッカーズのムーブメントが一段落し、シーンが次の段階をむかえていた79年秋に、ミラーズは解散。ヒゴはその後チャンスオペレーションなど多くのバンドで活躍し、現在はレイヴ・パーティのDJ/オーガナイザーとしても広く活動している。
ラフなライブ録音で当時の空気とともに蘇ったミラーズのサウンドは、パワー全開でひたすらまっすぐに突き進む。日常に足をつけた、リアルな時代感覚にあふれた歌詞も心地よい。そのフッ切れた、迷いのない潔さこそが、全てを始める力だったのだ。そこからはロックに対する確かな信頼と、ロックすることのピュアな悦びがストレートに伝わってくる。後期のレゲエ・ダブに共鳴するヘヴィーで凄味のある演奏が収録されてないのはちょっと残念だが、時代を疾走したミラーズのフルパワーのエネルギーが、時を越えて今も充分に人を突き動かす力を持っていることが、このアルバム全体から感じられるだろう。
(Captain Tpip Records / 2002.7.1 )
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ミラーズ/リアル・ステイト
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大谷氏/あなたとライオン
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単行本の編集作業等で、すっかり更新を怠ってしまって申し訳ありませんでした。久々のCD紹介は、イーターでもお馴染みの富山のドン、大谷氏の新作アルバム。これがまた素晴らしい作品で、どう言葉で表現していいかわからず、それもずるずると紹介が遅れてしまった理由でもあります。(いいわけが多くてスミマセン)
荒野レコードと名前を変えてからの初の大谷作品となるこのアルバムは、基本的にはシンプルなアコースティック・ギターの弾き語りで、奥様のとっちゃんや「たま」の知久寿焼など多彩なゲスト・ミュージシャンがバックを彩っている。
ともかくひとつひとつの曲から、大谷氏の歌の説得力というか、歌本来の持つ力といったものがジワッと感じられ、やたら広がりのある歌詞とともに、心に確かなものが伝わってくる。あのとぼけたような飄然としたマンガや文章の奥に、こんな深ーい世界があるのだなあ。それも、あくまで軽やかに、自然体で。生活することと、表現することが、一体となった音楽というか。こういうのが、本当の歌なんだろうなあ。大谷氏もすごいところまで来たものだ。
何はともあれ、気楽に、心地よく聴いているうちに、静かに元気が出てくるアルバムだ。最高!(荒野レコード 2002.1)
http://www.ne.jp/asahi/chika/on/ko-08.htm
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大谷氏/あなたとライオン
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フェリシモ・ライフデザイン・ミュージック
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既に超推薦作として取り上げた「ゴンドワナ・コレクション」の含まれるシリーズ、「フェリシモ・ライフデザイン・コレクション」の他の作品を紹介しよう。このシリーズは「清浄な生活」のための音楽をコンセプトに、世界各地の文化に根ざした音楽を集めている。ワールドミュージックの21世紀の新展開が伝わってくる。
『FROM SENEGAL TO SETESDAL』
ノルウェイと西アフリカの4人のミュージシャンが、口琴や竪琴などそれぞれの伝統的な楽器を用いて共演。異質な文化的背景を持つと思われる音楽が、不思議なほど美しく調和して、深い響きを生み出している名品。
『KAPONA BEAMER / PANA ALOHA HAWAIIAN HEARTBEAT 』
『KAPONA BEAMER / GREAT GRANDMOTHER, GREAT GRADSON』
ハワイのミュージシャン、カポノ・ビーマーのアルバム二作。前者は代表的なハワイアンの名曲をアコースティクギターのアレンジで奏でたもの。後者は彼の曾祖母である伝説的女性ソングライター、ヘレン・デシャ・ビーマーの残した美しい曲を、敬愛を込めて演奏している。
『CELTIC TWILIGHT 』
ケルト・ミュージックの多様なスタイルが楽しめるコンピレーション。アメリカ、カナダで活動するミュージシャンの作品を中心に集めたもの。
『UNDER THE GREEN CORN MOON 』
北アメリカの先住民(アメリカ・インディアン)に伝わる、伝統的な子守歌集。
『SACRED TREASURES III』
ロシア聖歌隊の荘厳にして清明な聖歌コーラスの集成。
(FELISSIMO 2001.10〜12)
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OM SENEGAL TO SATESDAL
KAPONA/GREAT GRANDMOTHER,GREAT GRANDSON
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渋さ知らズ/渋旗
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お馴染み、大所帯自由音楽バンド「渋さ知らズ」の2年ぶりとなる新作は、彼らの本拠地とも言うべき江古田のライブハウス BUDDY
で、昨年(2001年)6月1日と2日の2日間にわたって行われた公開ライブ・レコーディングから、選りすぐりの7曲を収めたものだ。既発表曲が4曲含まれており、渋さ知らズのベスト・アルバム的な意味合いも持っている。
リーダーの不破大輔以下、いずれ劣らぬ強者、総勢25名のミュージシャンの奏でるサウンドは、いつにも増して迫真的だ。「バンド全体のグルーブ感に重点をおいて、内容の濃い中身に仕上げることを優先させた」と解説にあるように、渋さ知らズのひとつの特徴である祝祭的猥雑さよりも、音楽的な質の高さが強く感じられ、そこから生まれるタイトなエネルギーにぐいぐいと引きつけられる。
しかしそこは渋さ知らズ。珍しく女性ボーカルの入った曲も収録されていたり、ジャケットにはしりあがり寿のイラストを使用、解説は久住昌之と、サービス精神もたっぷり。初めて渋さ知らズに接する人にも、ぴったりのアルバムだ。(地底レコード 2002.1.3)
http://www.chitei-records.jp
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渋さ知らズ/渋旗
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GONDWANA/collection
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「PURE」という視点を大切にして、普段聴く機会の少ない世界各地の音楽を集めた「フェリシモ・ライフ・デザイン・ミュージック」のCDシリーズが、10月からリリースされている。そこには、ケルト音楽やアメリカ・インディアンの子守歌、ハワイのミュージシャンの作品など様々な良質の音楽が含まれているが、その中で「イーター」超お薦め盤が、オーストラリアの伝統楽器であるデジュリードゥ奏者チャーリー・マクマーンの作品を集めた「GONDWANA
collection 」だ。
デジュリードゥというのは、オーストラリアの先住民族アボリジニの楽器で、白蟻にくり抜かれたユーカリの木で作った笛の一種。独特の呼吸法で、不思議な響きのある音を奏でる。
チャーリー・マクマーンはデジュリードゥ奏者として、シンセサイザーとドラムとのトリオで、また時にはギター、ドラム、ブラスなどを加えた多人数のバンド形態で、ゴンドワナランドGONDWANALANDというプロジェクトを結成、1983年以来、8枚のアルバムを制作し、世界各地をツアーしている。このアルバムは、そのベスト盤とも言えるもの。
デジュリードゥの不思議な響きに導かれたそのサウンドは、身体そのものを揺り動かすような、トランシーなグルーヴ感にあふれている。その感覚はROVOなどにも通じるものがあり、実際この数年、クラブや屋外のダンスミュージック・フェスなどに出演する機会も増えているという。
オーストラリアの大地から、時代の最先端にゆっくりと浮上してきたGONDWANALANDの広大で豊かなサウンド世界。ぜひ多くの人に聴いて欲しい。(FELISSIMO
2001.12)
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GONDWANA/collection
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キキオン/夜のハープ
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キキオンは、ソロでも活動する十時由起子の落ちついた響きのあるボーカルと、ギターやアコーディオンを始めとした様々なアコースティック楽器が、伸びやかで繊細なサウンドを紡ぎだすユニット。1999年には、4曲入りのCD『エスカルゴ・ビアンコ』をリリースして強い印象を残したが、これが初のフル・アルバムとなる。
使われている楽器は、アイルランドの六角手風琴コンサーティナ、グロッケンシュピールという小型鉄琴、ギリシャの弦楽器ブズーキ、カンテレというフィンランドのハープ、フランスの擦弦楽器プサルテリーといった民族楽器が多い。しかし、けしてワールドミュージックというようななサウンドではなく、キキオン独自の音世界を創りあげている。
どこか遠くへ誘うような、あるいはどこか遠い世界から流れてくるような、不可思議な想いを沸き立たせてくれる音楽だ。何度も、何度も、繰り返して聴くうちに、その不可思議な想いが、静かにあたり全体を包んでいく。(Trinity
Records 2001.5)
キキオンHP http://homepage2.nifty.com/fhifan/
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キキオン/夜のハープ
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MY FAVORITE THINGS/世界中 亜米利加
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連続射殺魔の和田哲郎から大変身して、グラマラスなサイケデリック・ギターを弾きまくってきたメイキングラブの琴桃川凛が、気持ちも新たに三たび名前をNYL(ニル)と変え、新バンド、マイ・フェイバリッド・シングスを結成した。
8月にリリースしたファースト・シングル「My fayorite things Suite」では、コルトレーンの名演で知られるMy
favorite thingsと、オリジナル曲2曲を鮮やかにプレイして、新展開への期待を抱かせてくれたが、早くもセカンド・シングルが緊急発売された。
このシングル曲「世界中 亜米利加」は、アメリカの同時多発テロ事件に衝撃を受けて作られた。「彼等の価値観を見せつけられて目が覚めた」と、雑誌のインタビューでも語っているが、名前を琴桃川凛に戻して、かなりの決意のもとにリリースされたものだ。
今回のテロの背景には、その強力な経済力と軍事力で世界支配を押し進める、アメリカの独善的な姿勢がある。アメリカの軍事攻撃がどのような結末を得ようと、今のままの経済格差や文化的抑圧が続くかぎり、世界が抱えた問題が解決することはないだろう。アメリカ同時多発テロは、泥沼の現実を我々の目の前に叩きつけた。「世界中 亜米利加」は、テロの5日後には録音を始めたというが、諧謔的で含みのある歌詞が、問題の本質にラジカルに迫っている。
「今回、一ミュージシャンとして作らなければならないと思った」と琴桃川凛は語るが、ますます困難な時代に突入した今、表現がどう現実と向き合っていくかを、どうしても考えるざるを得ない。その意味でも、このシングル盤の意義はとてつもなく大きい。(HIP
Records 2001.11)
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MY FAVORITE THINGS/世界中 亜米利加
my favorite things suite
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ROVO/LIVE at LIQUID
ROOM 2001 05,16 MAN DRIVE TRANCE"
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ROVOの初のライブ・アルバムが、バンドの完全な自主制作という形でリリースされている。これは今年5月16日に行われた、新宿リキッドルームでのシリーズ・イベントMAN
DRIVE TRANCEでの演奏を収めたもの。この日の演奏は、ROVOにとっても特別な意義があったのではないだろうか。まず、DUB
SQUAD の中西宏司が正式にメンバーとして加わった初のライブであること。そして、新メンバー加入の刺激もあってか、メンバーの一人一人が存分に存在感を発揮して、素晴らしいアンサンブルを作りだし、一段とスケールの大きな演奏を展開したことが何より特筆される。
これまで、ツイン・ドラムの叩きだす変幻自在のリズムの凄さが際立つのに対し、他のメンバーがどう絡んでいくかが課題だ、と、山本精一も述べていたが、この日のライブは見事にその課題をクリアして、ROVOが新しい次元へと突き抜けた感のあるものだった。会場の異様なほどの盛り上がりが、それを証明している。
その日の貴重なライブが、アルバムとして形になったのは、実に嬉しい。音質もライン録りで、非常にクリアだ。会場の熱気と高揚感も伝わってくる。
なお、このCDはこれまで、ROVOのライブ会場だけで直接販売され、入手がむずかしかったが、現在ROVOのオフィシャル・ページで通信販売も開始されている。
オフィシャルページ
http://www.asahi-net.or.jp/~uz6t-kti/ROVO/rovo.html
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ROVO/LIVE at LIQUID ROOM 2001 05,16 MAN DRIVE TRANCE"
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MOST
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Phewと山本精一を中心として結成されたハードコア・パンク・バンド(!) MOSTのファーストCDが早くもリリースされた。
パンク・バンドをやりたいということは、既に「イーター」7号のインタビューの中でも語っていたPhewだが、それが実現したのは、昨年5月のスラップハッピー来日公演のオープニング・アクトがきっかけとなったという。その時の手応えをもとに、MOSTが結成され、昨年11月のデビュー・ライブ以来、精力的なライブを展開している。メンバーはPhew(Vo)
、山本精一(G)、山本久士 (G)、西村雄介 (B)、茶谷雅之(Dr)。サウンドは潔いほどのハードコアだ。
Phewのこれまでのユニット、BIG PICTURE のライブでも、時折パンク的な激しさや刺々しさを感じることがあった。それは、アーント・サリー以来、Phewの持っている本質的な部分だったともいえる。パンクは言うまでもなく、音楽のスタイルでもなく、一時的な暴力衝動でもない。それはひとつの生きる姿勢として、年齢やキャリアとは関係なく、あり続けるものだろう。Phewの発する懍然とした日本語の歌詞が、サウンドと一体となって鋭くリアルだ。(P-VINE
2001.9.25)
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MOST/MOST
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オクノ修/胸いっぱいの夜
オクノ修/BEAT MINTS SLOW MINTS
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オクノ修は、70年代初頭のアングラフォークの時代から現在まで、息の長い音楽活動を続けているシンガー・ソングライターであり、京都の喫茶店「六曜社」の店主でもある。そのオクノ修の2枚のアルバムがCD化され再発された。
「胸いっぱいの夜」は1975年に制作された4曲入りのミニアルバム。ボーナストラックとして、オクノ修の初期のバンド「コンドアウトキ」の音源が短く収められているが、そのサウンドは裸のラリーズやジャックスを思わせるアシッドなフォークロック。そこがオクノ修の出発点のようだ。地元京都に腰を落ちつけた頃に作られた本作は、静かな叙情をたたえた心安らぐ珠玉作。
70年代末、オクノ修はニューウェーブの洗礼を受け、特に京大西部講堂で見たアーント・サリーに大きな衝撃を受けることになる。それが自らの音楽に反映されて生まれたのが、三枚目のアルバムとなる「BEAT
MINTS SLOW MINTS 」(1980)だ。後に町田町蔵のFUNAにも参加した福島健のマンドリンも入ったサウンドが躍動感あるリズムを刻み、オクノ修の日常に根ざした強さを感じさせるボーカルとあいまって、上質なシティ・フォークを紡ぎあげている。(OZdisc
2001.7)
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オクノ修/胸いっぱいの夜
オクノ修/BEAT MINTS SLOW MINTS
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アニパンク/LIVE!
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アニメタルに対抗して、アニメソングをパンク風に演奏するアニパンク。これまでアルバム1枚とシングル2枚をリリースしているが、これは1998年のクラブチッタでのライブを収めた初のライブ盤だ。
演奏される曲は「仮面ライダーV3」「あしたのジョー」「銀河鉄道999」「サイボーグ009」「秘密戦隊ゴレンジャー」「人造人間キカイダー」「ガッチャマン」「ど根性ガエル」など、ある世代にはなんとも懐かしいアニメの主題歌、挿入歌がズラリ。「アパッチ野球軍」のテーマや「レインボーマン」の“死ね死ね団のテーマ”などマニアックな選曲や、「新世紀エヴァンゲリオン」の“残酷な天使のテーゼ”といった新しめの曲も。アニパンク・レディー原田有菜も「キューティハニー」で参加している。(SAGITARIUS/2001)
http://homepage2.nifty.com/abcitta-sagitarius/
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アニパンク/LIVE!
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スーパーミルク/ライブ・エレキダンス1979〜1980
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日本のニューウェーブの初期に京都で活動していたバンド、スーパーミルクの名前は、ミニコミ界の雄『ハードスタッフ』の発行者である小西昌幸さん(「イーター」4号にインタビュー掲載)から何度か聞いたことがあった。小西さんが1979年の京大西部講堂での大晦日ライブで観て、強烈な印象を受けながら、その素性すらわからなかった謎のバンド。関西のパンク・ニューウェーブの歴史の中でも、ほとんど触れられることのなかった幻のバンド。
小西さんはその後、プロレス関係の集まりで偶然にもスーパーミルクのメンバーだった西村明と遭遇。それを縁に、『ハードスタッフ』11号で西村氏とともに力作「関西パンク年表」を制作、スーパーミルクの存在が世に明らかにされたのだった。
そして今、スーパーミルクのサウンドがCDとなって蘇る。これはほとんど奇跡に近い。スーパーミルクは京都大学の軽音楽部のメンバーを中心に結成されたバンドで、活動期間は79年7月から81年6月までの2年間ほどだったようだ。その名前は、キューブリックの映画『時計仕掛けのオレンジ』からとられたという。このCDには4回のライブの音源が収められているが、その間にメンバーも替わり、最後は女性ボーカルが入っている。
CDで聴くそのサウンドは、当時で言うテクノポップといった感じだが、その感性は最近の若いミュージシャン達によるネオ・ニューウェーブ、ネオ・テクノポップと通じるように思える。今の音楽シーンに対しても、充分なインパクトを持っているのではないだろうか。
なおカバー・コンセプトは、当時あるライブハウスでのミーパーミルクのライブのたった一人の客だったというヤマタカEYE。ライナーを因縁深い小西昌幸が書いている。(いぬん堂
2001.7.25)
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スーパーミルク/ライブ・エレキダンス1979〜1980
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マーブル・シープ/STONE
MARBY
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キャプテン・トリップ・レコードを主宰する松谷健の率いるサイケデリック・バンド「マーブル・シープ」が活動を再開、このところ積極的にライブを行っているが、ついに8年ぶりとなるアルバムをリリースした。メンバーも大きく変わった新生マーブル・シープのサウンドは、サイケ色はそれほど強くなく、むしろ「ロックがロックだった頃のロック」に対する強い憧れを感じさせるタイトなものになっている(Captain
Trip Record/2001)
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マーブル・シープ/STONE MARBY
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穴奴隷/PUSSY
CANNIBAL HOLOCAUST
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近頃、パンク心を忘れがちだとお嘆きのアナタに、絶対の自信をもってお薦めする一枚がこれ。大胆なコスチュームに身を包んだ三人組のガールズ・パンク・バンド「穴奴隷」のファースト・アルバムだ。
カバー曲以外は全て1分以内という短い曲、ローテクな演奏と、典型的パンク・アルバムと言えるのだが、けしてスタイルとしてだけのパンクに終わっていない。パンク・スピリットなるものをしっかりと踏みしめて、自分達の声を、自分達の音を発している。だから一つ一つの音が、とてもリアルだ。カバー曲のヴェルベット・アンダーグラウンドの「シスターレイ」もイカス。こういうバンドが出てくるなんて、21世紀も捨てたもんじゃない。(Captain
Trip Record/2001)
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穴奴隷/PUSSY CANNIBAL HOLOCAUST
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GHOST-Chiaki
Yoshihara-
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GHOST は女性ボーカリスト吉原千晶を中心としたサイケデリック・アコースティック・ユニット。このCDには、これまでに自主制作として発表した3枚のアルバムからセレクトした曲と、吉原千晶とドラムの和田りえとのデュオによるライブ録音3曲が収められている。全体を通して、バンドというよりも吉原千晶のソロ・プロジェクト的な印象が強い。それだけ彼女のボーカリストとしての存在が際立っているのだろう。
GHOST での彼女の歌は叙情的で静かなものが多いが、曲ごとの表情は多彩で、その中には確かにサイケデリックというか、単なるアコースティック・ボーカルという範疇には収まらない独自の感覚が脈打っている。一方、ライブではその歌声は一変し、まるで遠藤ミチロウを思わせるような、激しい情念のあふれるハードな迫力に満ちている。これだけ幅の広い表現力を持った歌い手は多くはないだろう。しかも、その全てが吉原千晶の歌として、一貫したものを感じさせるのだ。今、注目すべきアーチストだ。(People's
Records/2001.8.30)
http://www2.neweb.ne.jp/wc/office.y/GHOST
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GHOST-Chiaki Yoshihara-
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ほぶらきん/ランニング・ホームラン
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80年代初頭の関西ニューウェーブ・シーンに忽然と現れ、誰も真似のできない(真似しようとも思わない)奇天烈な音楽とパフォーマンスで伝説と化した「ほぶらきん」。その幻のライブがCDとなって蘇った。
音程の外れたボーカルとヘタクソとしか言いようのない演奏で、童謡だかアバンギャルドだかわからないナンセンスな短い曲を歌いまくるほぶらきんの音楽は、一度聴いたら生涯忘れることのできない強烈な個性そのもの。「いけいけブッチャー」「うさぎ音頭で大暴れ」「陽気なサイパネ人」「アメリカこけし」「京阪牛乳」等々、曲のタイトルを聞いただけで、もう脳ミソがゆるみそうだ。
1981年夏には、新宿ロフトでのインディーズ・イベントに参加し、東京でのライブを一度だけ行っている。とんでもないものが始まったと唖然とする客席を前に、小学生のメンバー(リーダーの弟、ロフトの最年少出演者という輝かしい記録を樹立)も加わったほぶらきんは、見事に自分たちの世界を展開、その存在を強烈に印象づけた。(ちなみにこの日は続いて非常階段がロフト初登場、なごんだ観客を一気に地獄に突き落とした。)ライブ終了後は、当時中央線の西荻窪にあったテレグラフの事務所(というか私のアパート)にメンバーが宿泊、一緒に近所の銭湯に行ったのも懐かしい。
このCDにはほぶらきんのベストライブと言われる81年10月の大阪マントヒヒでのライブと、彼等の初ライブである80年11月の京都同志社大学でのライブが完全収録されている。なおこのテープを探す過程で、上記の新宿ロフトでのライブ・ビデオが発見されたさうで、このCDが売れたら、それをDVDとしてリリースすることも計画中という。「DVDほぶらきん」が日の目を見るよう、ぜひこのCDを買ってね。(Alchemy/2001)
ほぶらきんホームページ
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ほぶらきん/ランニング・ホームラン
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eX-Girl
/ Back To The Mono Kero
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「イーター」7号の表紙でもお馴染みのスーパー美女トリオ、eX-Girl の4枚目のアルバムが、日米欧同時発売という形でリリースされた。
eX-Girlは結成当初から積極的にアメリカ・ツアーを重ね、昨年はヨーロッパにも進出、ゴングのデビッド・アレンを始めとするミュージシャンや音楽関係者の圧倒的な支持を受け、着々とその活動領域を広げている。日本でも、彼女達の華やかでハイテンションなサウンドやステージが、もっともっと注目されてしかるべきだ。
デビュー当時のアルバムには、初めて楽器を持ったという彼女達の瑞々しいエネルギーが溢れていたが、多くの経験を積んできた後の本作では、音楽的な完成度やスケールが格段にアップしている。それにともなってプログレシブなセンスが強くなっているが、一方でニューウェーブ時代の大ヒット曲、Mの「POP
MUZIK 」の洒落たカバーなんかもやっていて、 eX-Girlのカラフルな魅力がぎっしりと詰まっている。(HiBOOM/2001.5.29)
eX-Girl
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eX-Girl / Back To The Mono Kero
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石川浩司+突然段ボール/ワカラナイ
突然段ボール+石川浩司 with おにんこ/管轄外
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突然段ボールと「たま」の石川浩司との合作アルバムが二枚リリースされた。一枚は1994年に突然段ボールのレーベル「日本カセットテープレコーヂング」からリリースされたものの再発。一枚は新作だ。
石川浩司が作詩したものには突然段ボールが曲をつけて歌い、突段の詩には石川が曲をつけ歌うという、ユニークな方法による合作。できあがった音楽も、とても独特だ。間の抜けたような、情けないような、シュールでほんとは深ーい意味がありそうな歌詞。それを強烈なキャラの突段と石川浩司が独特のリズムに乗って歌うと、常識を軽ーく越えた無二の世界が現出する。
94年の再発の「ワカラナイ」には、ボーナストラックとしてこのHPでも紹介した2000年夏のはるな湖まつりでのライブなど2曲が追加されている他、ケラの楽しいライナー付き。ケラはこの「ワカラナイ」を百回は聴いてるそうな。
新作「管轄外」は、昨年大病を患った突段の蔦木兄の復帰後最初のレコーディングとなる。詩と曲を交換する方法は前作と同じだが、より合体度が増し、おにんこのコーラス隊を加え、ひとつの完成されたロックバンド(かなり風変わりではあるが)のような趣すらある。(いぬん堂)
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石川浩司+突然段ボール/ワカラナイ
突然段ボール+石川浩司 with おにんこ/管轄外
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不破大輔/28(Twenty
Eight)
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大所帯祝祭音楽集団「渋さ知らズ」のリーダーとして、またフリージャズ・トリオ「フェダイン」のベーシストとして知られる不破大輔の、初の個人名義によるアルバム。28というタイトルは、彼の音楽活動が28年目になることによるらいしが、また江夏の阪神時代の背番号でもあるとか。
不破大輔(b),石渡明廣(g),片山広明(t.sax),豊住芳三郎(d) を中心に、多くのゲストを迎えて演奏されているのは、フリー・インプロビゼーションの曲に加え、ローランド・カークの哀感あふれる名曲Lady's
Bluesや、モダンジャズの巨人チャーリー・ミンガスの曲、「黒いオルフェ」のテーマ、さらには石川啄木の詩に不破大輔が曲をつけたものまで、実に多彩だ。
ジャズや映画音楽、アングラ芝居など、現在の不破大輔の音楽活動のベースを形作っているものが、ここに凝縮されているようだ。しかもそれが全て、不破大輔の音楽として楽しむことができる。音楽への静かな愛情が伝わってくるような、豊かな気持ちにさせてくれる名盤だ。(地底レコード 2001.4.10)
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不破大輔/28(Twenty Eight)
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ROVO/SAI
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今年5月16日の新宿リキッドルームでのROVOは凄かった。
DUB SQUAD の中西宏司が新たにメンバーに加わり、より一層音のスケールが広がったこともあるが、メンバー全員のコンビネーションの妙というか、一人一人が輝きつつ全体の大きなうねりを生み出していくその演奏は、またROVOの世界を大きく押し進めたようだった。
「イーター」のインタビューで、リズム・セクションの素晴らしさに対して、他のメンバーがどのような音を出していくかがこれからの課題だというようなことを、山本精一と益子樹が共通して発言していたが、5月のライブは見事にこの課題をクリアしていた。それぞれのメンバーが音の存在感を示しつつ、それらが絡み合って、会場全体が類のない高揚感に満たされていく。まさに体験する音楽だ。
中西宏司が加入しての初の作品となるCDも6月末にリリースされた。4曲入り46分、2000円という価格は、ROVOとしてはミニアルバムといった感じになるだろうか。益子樹のミックスになるサウンドは、驚くほどクリアでいながら豊かな広がりを持ち、聴覚の快楽へと誘ってくれる。
ROVOの夏のライブは、7月28日フジロック、8月7日京大西部講堂前が予定されている。(Hi-Fidelity Flag
Disc/WARNER 2001.6.21)
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ROVO/SAI
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第五列/社長が出せって言えば出すから
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第五列とは、1970年代末から80年代始めにかけて存在した(今も存在してるのかも知れない)、即興を中心に形にとらわれない表現活動を続けていた不定型のグループ(というか場)で、いわば、余りにも早すぎた日本オルタナティブの先達と言ってもいいだろう。ゲソこと藤本和男と、盛岡在住の金野吉晃を中心に、そのつど様々なメンバーが活動に加わり、ライブやテープの制作等を行っていた。伝説のインディーレーベル「ピナコテカ」からは、第五列のプロデュースによって『なまこじょしこおせえ』という、時代を先取りした(by村崎百郎)コンピレーション・アルバムもリリースされている。
その第五列の音源を集めたアルバムが、21世紀になって突然アルケミーからリリースされたのは驚きだが、まあ社長(JOJO広重)が出せと言ったんだろう。即興のライブ演奏や自宅での録音などが並ぶこのアルバム、どれも遊び心を忘れずに、好きなことをやりたおしているというか、なんだかとても楽しそうだ。即興って、自由な気持ちでいるってことなんだろう、きっと。ライナーも充実。(Alchemy)
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第五列/社長が出せって言えば出すから
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AUTO-MOD/DEATH
OF THE 20 CENTURY
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現在、渋谷DeSeOを主な活動拠点としているAUTO-MODの20世紀最後の演奏を収めたライブアルバムである。
既にライブの模様はレポートでお伝えしているが、改めて聞いてみても、「へヴィオルタナティブコア」と名付けられたそのサウンドは、AUTO-MODが従来から持ち続けている狂気性が加わり、衝撃的パワーが感じられるとともに興奮を覚える。
このアルバムは、ジュネ自らが立ちあげた「G-MANIX.Record.」レーベルからの発売である。これは、AUTO-MODが完全なる自主活動を行なっている中で、インディーズ本来のあるべき姿に立ち返るという意欲の現れでもある。今後、年に一枚AUTO-MODとしての音源を発表していくということなので、ライブ活動も含めて非常に楽しみである。
なお、本アルバムはディスクユニオンで流通しているものの、666枚限定生産となっており、ショップで見つけたら即GET!をお勧めする。(G-MANIX.Record.)
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AUTO-MOD/DEATH OF THE 20 CENTURY
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山本精一/NOA2
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多彩な活躍を続ける山本精一の、アルケミー・レコードからのギターソロ第二弾。
ROVOから羅針盤まで、山本精一の音楽活動は、そのまま現在のオルタナティブ・ロック・シーンの最前線を形作っている。その音楽スタイルは驚くほど幅広いが、そこに共通しているのは、「音」そのものを楽しむという感覚ではないだろうか。ダンスミュージックであれ、うたものであれ、「音」の持つ力を感じ取るというところでは、変わりないのかもしれない。
このギターソロもまさしく、「音」のエッセンスだけから成立している。リズムもメロディーもない、フリーミュージックとも呼びがたい、ポツポツポツと単調に続くギターの音。しかし、その中には摩訶不思議な何かがあるのか、何回聴いても飽きがこないのだ。これぞ、音の奇才、山本精一ならではの世界だ。(Alchemy)
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山本精一/NOA2
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SS/LIVE!
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1978年から79年にかけて、強烈なインパクトを残して疾走した京都のバンド、SS。そのライブ音源を収めた透明レコードが1984年にアルケミーから限定500枚でリリースされ、インディーズ史上の名盤とされたが、今回デジタルマスタリングによって二度目のCD化が実現した。
1978年の大晦日に下北沢ロフトで行われたオールナイトギグで、一度だけ目にしたSSの鮮烈なライブは今も忘れられない。「ワンツ−スリ−フォ!」の掛け声で始まる、これ以上はないという程の異常なハイスピードの演奏。速射砲のように言葉を吐き出すロックンロール・ボーカリスト。巨体を踊らせステージ狭しと飛び回るギター。椅子にすわって黙々とベースを弾く小柄なベーシスト。少林寺の衣装がぴったり決まった、精悍な表情を崩さないドラマー。その全てがカッコイイの一言だった。
その日、記録映画『ロッカーズ』の撮影チームが来ていたのだが、SSの演奏に仰天した監督の津島秀明氏(故人)があわてて機材を用意し、急遽予定になかったSSの撮影を始めたのも印象的だった。その貴重な映像は映画『ロッカーズ』に収められている。ちなみに今回のCDには、その日に写したメンバーの写真が三枚使われているが、その写真からも彼等のカッコ良さが充分に伝わるだろう。
SSの活動は演奏と同じく超スピードで終わったが、ギターのジュンSSこと篠田ジュンがドラムのタカミとともにその後コンチネンタル・キッズを率いて、関西パンクシーンの中核を担ってきたことは改めて言うまでもない。(Alchemy)
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SS/LIVE!
1978.12.31 photo:Jibiky
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Mr.Kite/Live
Innocent
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1978年に始まった日本のパンク・ムーブメント“東京ロッカーズ”の中で、 Mr.Kiteは特異な存在だった。それは女性ボーカルのジーンの歌う深みのある言葉や、ギターのワクを中心に醸しだされる、ニューヨーク・アンダーグラウンドに通じる繊細さと重いビート感を併せ持つサウンドによるものだったことは確かだ。しかし今ふりかえると、フリクションやミラーズ、リザードなどしたたかな強靱さを持ったバンド群の中で、唯一、あやういはかなさや脆さを感じさせるバンドだったというのが、その大きな理由だったのかも知れない。そして、それがまたMr.Kiteの魅力でもあった。
実際、 Mr.Kiteの活動期間は短く、80年代を待たずに解散している。その音源も『東京ロッカーズ』やゴジラ・レコードのオムニバスに収められていただけだったが、今回初めて一枚のアルバムとしてリリースされた。残されたライブテープを編集したものだが、非常に音質はクリアで、当時のライブがそのまま蘇ってくる。彼等がライブで演奏していたオリジナル曲は、ほぼ収められているのではないだろうか。生きているということと、ロックをするということが全く一体だった時代。ロックというもののもつ、時間を越えたリアルな力が感じられるアルバムだ。
ミラーズのリーダーとして彼等と行動を共にしていたヒゴヒロシが、貴重なライナーを書いている。[Captain Trip]
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Mr.Kite/Live Innocent
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コンクリーツ/コンクリーツ
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パンク・ニューウェーブ真っ盛りの1980年に、突如ご陽気なドドンパ・サウンドをひっさげて登場、シーンを困惑させた(?)コンクリーツ。しかし、その粋な遊び心いっぱいの華やかな音楽と、謎の銀髪紳士シム・コン・カン(正体は一昨年のDRIVE
TO 2000 の主催者の一人でもある清水寛) の人を喰ったようなステージングで、いつのまにかストリート・エンターテイメントの王者として、ライブ・イベントにはかかせない存在になっていった。戸川純をはじめ、ミュージシャンや関係者にも隠れコンクリーツ・ファンは多い。
DRIVE T0 2000 で久々にライブ復帰を果たしたコンクリーツだが、なんと今度は新作CDまでリリース。かなりやる気だ。活動再開後は、シム・コン・カンに加え、男気のギタリスト、ナオケンと、下町の人情オヤジ、トミー・エンコの三人がフロントで個性を競っているが、このアルバムにも三人の持ち味が十二分に発揮されている。永遠の遊び人達の洒落たポップ・センスに、心ウキウキの一枚。平山三紀みたいな「渚のテルミドール」が泣かせる。[CAPTAIN
TRIP]
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コンクリーツ/コンクリーツ
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Coil/BIG GAMES
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コイルはボンデージ・フルーツなど数多くのバンドで活躍するギタリスト鬼怒無月(きどなつき)を中心に、ベースに早川岳晴、ドラムに芳垣安洋という強者が加わったロック・トリオだ(インスト主体だがボーカル曲もあり)。これが二枚目のアルバムとなる。
一聴して頭に浮かんだのがクリーム(エリック・クラプトンが在籍した60年代に活躍したバンドです)。ロックが、それまでのポピュラーミュージックの形式や概念を破壊して、まさにロックたらんとした時代。アート・ロックや、ハード・ロックという言葉が生み出された頃の、自由にあふれた熱気が蘇るような。(って、そんなにその頃のことを知ってるわけではないが)ちなみにジャケットは、グランド・ファンク仕立てだそうだ。
全編にわたって、微塵もテンションのゆるみを見せない、骨太で気概に満ちた演奏は、これぞロック!という爽快な後味を残してくれる。男気の世界。[地底レコード]
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Coil/BIG GAMES
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DUB SQUAD / Versus
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DUB SQUAD は、ROVOでも活躍する益子樹(ますこたつき)と中西広司、山本太郎の三人からなるライブ・テクノ・ユニット。レイヴ・パーティで知り合って結成されたもので、パーティ・シーンを活動の中心にしている。三人がそれぞれ電子楽器を使いながら、ライブな演奏感覚を重視しているところは、エレクトロニクスと肉体性の融合を感じさせる。現在のパーティ・シーンではDJやテクノ・ミュージックと生演奏の共演が、大きな潮流となっているそうだが、DUB
SQUAD はその先駆け的存在といえるだろう。
益子樹は『イーター』のインタビューで、音の気持ち良さが大切だとくりかえし語っているが、DUB SQUAD の音の気持ち良さは、けして刹那的な快感ではなく、どこか瞑想的な安らぎを感じさせるところがある。それが、そのサウンドに不思議な透明感を生み出しているのだろう。現代の瞑想は、ビートの中で踊りながら体全体を使ってするものなのだ。
CDのほか、アナログ盤と、DJユースの12インチEP「LEDO」も発売されている。[SPEEDSTER]
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DUB SQUAD / Versus
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The Stars / Today
(PSFD-1001 定価1,800円)
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White Heaven解散後の石原洋の活動は以前にも増して身軽な感がある。この待ち望まれたThe Starsのデビュー・ミニアルバムは言わば挨拶状代わり。メンバーは栗原ミチオ(YBO2などでも活躍)や亀川千代(ゆらゆら帝国)、石原謙(元White
Heven)など気心の知れた連中に囲まれ、いつになっても時代を感じさせないであろう良質で解放感のある肩の力を抜いたサウンド。リアル・サイケデリックというよりも極上のポップに仕上っている。初回のみ紙ジャケットというマニアックな作りは細部までこだわりを見せるところだ[PSF
Records]
link:
PSF Records
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The Stars / Today
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JOJO広重 / このまま死んでしまいたい
(ARCD-124 定価2,800円)
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内容よりも衝撃的(?)なジャケットで話題沸騰のJOJO広重のソロ第3弾。昨年のウダロックでもとつとつと語っていた姿が懐かしく思い出されるのだが、さてどんなことを言っていたのかさっぱり憶えていない。はてさて、発売日(2000年12月1日)にはタワーレコード新宿店でインストア・ライヴを行なうという暴挙もあってか、あるいは沢口みきちゃんのグラマラス・ボディに注目が集まるのか、とにかく歌に目覚めた広重社長の明日はどっちだ!(←わけわからん…) 末期を見届けたい方はぜひとも5月5日(ずいぶん先だなぁ)の高円寺20000Vにご来場ください。[Alchemy
Records]
link:
Alchemy Records
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JOJO広重 / このまま死んでしまいたい
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ギロチン兄弟プレゼンツ/広瀬淳二の注目すべき人々との出会い
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「イーター」でもお馴染みのギロチン兄弟のおくるアルバム第三弾。ギロチン兄弟のアルバムは、毎回ユニークな発想で楽しませてくれるが、前作『ギター万歳』のギター伝言ゲームに続く今回は、オルタナ界の大御所、広瀬淳二を全面にフューチャーしたもの。
広瀬淳二はフリージャズをベースに、90年代オルタナティブ・シーンを支えたサックス・プレーヤー。グラウンドゼロ、渋さ知らズをはじめ、その活動領域は多岐にわたっている。
その広瀬淳二と様々なミュージシャンとが、このアルバムの中で出会っている。それは単なる共演ではなく、「もし」広瀬淳二がこれらのバンドのメンバーだったら、「もし」広瀬淳二がこれらのミュージシャンとユニットを組んでいたら、という「もうひとつの90年代オルタナ・シーン」の創作(フィクション)が、どうやらギロチン兄弟の企みのようだ。
ここで広瀬淳二が出会うのは、大友良英、岡部洋一、山本精一、千野秀一、本木良憲、大倉正之助(能楽師)、勝井祐二+PIL 、ルインズ、キリヒト、ダウザー、Royal
Squeezit、DubSquad、そしてギロチン兄弟という多彩な顔ぶれ。みごとな音の融合を聴かせてくれるもの、微妙なズレに味わいを感じるもの、何だかわけがわからないもの(ギロチン兄弟との共演)など、内容も様々だが、どれもがとても刺激的だ。
相変わらず人を喰ったようなギロチン兄弟によるライナーもお楽しみ。[TAG RAG RECORDS]
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ギロチン兄弟プレゼンツ/広瀬淳二の注目すべき人々との出会い
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愛欲人民二十一世紀
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非常階段のJOJO広重の主宰するアルケミー・レコードは、20世紀のインディーズ・シーンを代表する強烈な存在感を持ったレーベルだ。あのバンド・ブームのバブルな騒ぎの中でも、インディーズの停滞期も、音楽業界の枠組みとは一切無縁な所で、常にその混沌としたパワーを発揮し続けてきた。
そのアルケミーが、新世紀を迎えてのご挨拶代わりのコンピレーションをリリースした。ここには13のアーチストの作品が収められているとともに、特典としてそれぞれのアーチストの写真をあしらった卓上ミニカレンダーが付いている。(これで1900円はお買い得)
登場するのはTHE 原爆オナニーズ, INCAPSCITANTS, MASONNA, 北島建也, SOLMANIA, ガラダマ,
山本精一, 沢口みき, 非常階段, THE NIHILIST SPASM BAND + AYA OHNISHI, CHRISTINE
23 ONNA, MERZBOW, JOJO 広重。ちなみにJOJO広重は13月。
ノイズ、パンク、うたもの、喘ぎ声…とジヤンル分け無用のそのエネルギーは、混沌 というよりもはや錯乱?! 21世紀もアルケミーは不滅だ[Alchemy]
link:
http://www.alchemy.cc/
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愛欲人民二十一世紀
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ニシブチ(北風)/沖永良部島に生きた人と唄の記憶
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鹿児島の南はるか、沖縄本島の北に浮かぶ沖永良部島。このCDは、沖永良部島に生きた島の唄者(ウタジャ)、林正吉さん(故人)が、自ら録音した島唄をまとめたものだ。
ニシブチとは北から吹く風のことで、ニシブチの吹く日は三線がよく響き、喉も冴えて高音も気持ち良く出るという。1995年8月のあるニシブチの夜、正吉さんは従兄弟の林茂さん達と夜がふけるまで島唄を歌い、その唄声をカセットテープに残した。骨太で、うねりのある唄の響きは、南の島の大地そのもののようだ。
シーサーズのメンバーによって、その貴重な音源がCDとなって私達のもとに届けられた。[OZ disc]
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ニシブチ(北風)
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キクチシホ/Life
(定価2,000円)
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キクチシホ(菊池志穂)と聞いてピンとくる人はEATER読者 にはいないんじゃないかと思いますが、ときメモやトゥル ーラブストーリーといった所謂恋愛シミュレーションで有
名な声優さんです。
声優界では色々制約があるためか、キャラクターソングで はなく、自分の気持ちを唄にしてみんなに聞かせたいと考 えた結果、自主制作(しかも手売り)という手法しか残らな
かったという訳です。
サウンドはデジロックから童謡までと幅広く、様々なアプ ローチで女性の思いを伝えています。たまにはこんなCDも 如何でしょう。[SSS
Music Network]
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キクチシホ/Life
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遠藤ミチロウ/アイパ
(NB-1005 定価4,000円)
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遠藤ミチロウ入魂の新録ベスト集。まずジャケットから驚かされる。まさにシブヤ系(ミチロウが活動の拠点にしているアピアは渋谷にあるには違いないが、246を越えた恵比須寄りにある真空地帯のような…)そのもの! まあこれはほんの挨拶か? スターリン時代のものから間寛平に提供した「21世紀のニューじじい」まで、すべてを聞けば残るはステージを見ることだけ。すでにソロになってからのアルバムで入手ができないものがあるので親切な2枚組だとも言える。それにしても、ギターを抱え2000年200ケ所全国行脚の途中によく収録する時間があったものだ。そこまでしてリリースに当るということは、2000年のメッセージを完結させるためにはどうしても踏まなければならなかったステップだということか。
[北極バクテリア]
link:
http://homepage1.nifty.com/apia/index.endo.html
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遠藤ミチロウ / アイパ
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灰野敬二&怖/一億と一番目の祈りを導きだせばいい
(MIMI-010 定価2,500円)
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これは組み合せを聞いたときの予感と、実際にアルバムを聴取後の感覚との落差が大きいアルバムの一つに違いない。TOKYOアンダーグラウンドの重鎮灰野敬二と女性ハードコア・デュオRUINSとも称される怖の組み合わせ。ハードな音の正面対決かと思いきや、しっかりしたインタープレイに驚かされ、さらには灰野vs怖ではなく三者での対話に発展している快作だ。1+1=2ではなく3だったという訳で、怖の二人がバンドという形態を破って個々の存在として主張を始めている。最初の手合わせでは探り合いしながら1対0.5くらいだった感覚が、最後には1+1=3というくらい、パーマネントなバンドと言えるほど質の高いものになっている。[HOREN]
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灰野敬二&怖 / 一億と一番目の祈りを導きだせばいい
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MACH
1.67/Star Burn (AVCD-30158
定価1,000円)
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なぜか、avexのものである。取り上げた理由は石井聰互が監督した「五条霊戦記」(公開済み)と次作の「ELECTRIC DRAGON
- 80000V」の主題歌であるからだ。…だけでなく、この音がメジャー・リリースされたところに驚きを感じたからだ。ノイジーでハードなドライブ感、ガレージ・ロックの現代的復刻か? 現代のTOKYOをリアルタイムに感じさせる石井聰互の映像そのものとも言えるサウンドだ。ワイルドなギターの暴れっぷりに浅野忠信(!)のヴォーカルもワイルドそのもの。PILやノイバウテン風なトラックもどこにでもあるような紋切り型のサウンドトラックではなく、石井聰互の映画(映像)のためにと言うばかりでなく、独立したものとして十分な質の高い音楽だ。[avex
trax]
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MACH 1.67 / Star Burn
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アシッド・マザーズ・テンプル&ザ・メルティング・パライソ
U.F.O./フロム・アナザー・ヘヴンリィ・ワールド (PSFD-123
定価2,300円)
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謎のコミューン・バンド(?)として浸透しつつあるAcid Mothers Temple & The Melting Paraiso
U.F.O.(長いので以下AMT)。中心となる河端一(かわばた・まこと)がCD-Rシリーズを私信的にリリースしているとすれば、これはオフィシャルなメッセージとして受け取ってもいいだろう。失われたスペイシー・ロックの伝統を踏襲しつつ、本作はHACO(アフターディナー、HOAIOH)、Cotton(マディグラ・ブルウヘブン)の女性ボーカルをフィーチュアしたためか、長時間の演奏にも関わらず受け入れられ易い形式で届けられている。雄大な時間の流れを感じさせる数少ないバンドであるためか、海外での評価が高いのもうなずける。[PSF
Records]
link:
http://member.nifty.ne.jp/PSF_MM_GM/
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アシッド・マザーズ・テンプル&ザ・メルティング・パライソ U.F.O. / トルバドール・フロム・アナザー・ヘヴンリィ・ワールド
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高松貴久/花唄
(ARR-0002 定価2,300円)
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謎の集団Austin Recordからの第2弾、独特な声を持った男、高松貴久のアルバムが登場。特徴は「声のテロリスト」というコピーそのままに一度耳にしたら忘れられない声。ウダロックでわずか1曲のみの登場ではあったが、その絞り出すようなやり切れない声の表現に参った方も少なくはないと信じている。サウンドはアシッド・サイケ・ブルースとでも表現すればよいのだろうか。山口フジオやフールズ、村八分などのテイストが好みならば迷わず聞いてみるべきだろう。同レーベルの第1弾「荒野の温泉芸者」にも参加していたのだが、そこから徐々に参加バンドのアルバムが登場するという仕組みらしい。[Austin
Record]
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高松貴久/ 花唄
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割礼/空中のチョコレート工場
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オリジナルメンバーはG.Vo.作詞・作曲の宍戸幸司のみ、という大胆なメンバーチェンジを経て、フルアルバムとしては、90年の『ゆれつづける』以来、実に10年ぶりの新作。活動拠点も98年に名古屋から東京に移している
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新曲のペースが遅いことでも知られる割礼だが、ラストの「アラシ」以外は、東京での作品。名古屋時代のダークで静謐な音と比べたら、今作はCDタイトルのチョコレートのように「甘い」。なまぬるい、ということではなく、スウィートで、どこかかわいらしいのだ。
1曲目の「風」の冒頭はハードなギターノイズで、古くからのファンは、感涙にむせぶところだが、即座に繰り出されるロックンロールなリフに「???」となる。続く「メタモル」はファンシー炸裂な曲で、古いファンには、すこぶる評判が悪い。が。CDバージョンはよてもよい。バッキング
Vo.のさねよしいさ子の声がとてもいい。さねよしの歌唱としても、新境地と思われる。
「憧れとるもんが変わった」と宍戸は言う。何かが吹っ切れたように、軽くもある。とはいえ、宍戸の当初から普遍性を獲得しているような楽曲、及び、じわじわと浸み込んでくるようなギターワークは健在どころか、凄みと深みを増している。これに関しては、CDのみならず、昨今は活発にライブも行われているので、是非とも生で体験していただきたい。
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空中のチョコレート工場
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ソー・ファー・ソングス
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「うたもの」という言葉が、一つの音楽の傾向を表す言葉としてよく使われているよ うだ。それは柴山伸二の「渚にて」や山本精一の「羅針盤」によって生み出されてきた
流れとも思われるが、オルタナティブ・ロックの表現してきたものと同質の何かが「う た」という形をとって立ち現れているとも言えるし、またもっとシンプルに、人間が声
を出して何かを伝えるという原点に立ち返ったものなのかもしれない。
そんな今現在の「うたもの」を集めたコンピレーションが、OZdiscの企画によって実 現した。レーベルを越えて集まったこれらの音楽を聴くと、同時代の息づかいが静かに
伝わってくる。アルバムとして充分に楽しめるし、音楽シーンの今の空気を呼吸するた めにも大切な一枚だ。 [OZdisc]
収録アーチスト:村上ゴンゾ、ヒヤシンス、ラブクライ、渚にて、浜田真理子(「港 の見える丘」が絶品)、パパボックス、スパロウズ・スクーター、タナカ、ボルゾイ、
シネルバ、フリーボ、朝生愛、田中亜矢、コモンビル、ふちがみとふなと、OKミュー ジッック・ボール、山本精一 with RASHINBAN
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ソー・ファー・ソングス
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とうじ魔とうじ/とうじ魔とうじの声体験
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OZdiscの埋没音源発掘トレジャー・シリーズの第1弾として、とうじ魔とうじの若き日の貴重な音源がCD化された。現在では、サウンド・パフォーマーとしていろいろなモノを楽器として演奏したりしているとうじ魔とうじだが、このCDに収められた音源では、意外な程に表現力の豊かな彼の歌を聴くことができる。
これが録音されたのは、とうじ魔とうじが高校生から23歳くらいまでの間の80年代前半で、自宅で一人で多重録音したものだという。当時、できあがった作品はカセットテープにダビングして、19人の友人知人に配っただけだそうだ。(その中に後の「たま」の石川浩司や知久寿焼がいる)
ここで聴かれる若きとうじ魔とうじの歌は、CDの解説にもあるように天井桟敷などのアングラ芝居に通じる暗く静かなリリシズムと、ニューウェーブの感性が奇妙に融合して、独特の魅力をかもしだしている。その瑞々しさは今聴いても全く失われておらず、過去の貴重な音源という以上に、新鮮な気持ちで聴くことのできる作品だ。[OZdisc]
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とうじ魔とうじ / とうじ魔とうじの声体験
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ホッピー神山&ブラッドフォード・リード/The
Bubbleman 2
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ホッピー神山が新たに立ち上げたGOD OCEAN レーベルの第一弾として、戸川純の新譜とともに9月に発売されたのが、レーベル主宰者であるホッピー神山とニューヨークのミュージシャン、ブラッドフォード・リードのコラボレーション・アルバムだ。
ブラッドフォード・リードはニューヨークのストリート・ミュージシャンで、「ペンシーナ」と呼ばれる自作の楽器で、一人とは思えないユニークで驚異的な演奏を行うという。ホッピー神山がニューヨークで遭遇し、この作品で二枚目のコラボレーションとなる。
多民族都市ニューヨークのストリートの雑踏を思い浮かべさせるブラットフォード・リードの演奏と、洗練された洒脱さを備えたホッピー神山の音楽性が、心地よく一体化して、イマジネーションの広がる多彩なサウンドを楽しませてくれる。[GOD
OCEAN/CONSIPIO]
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ホッピー神山&ブラッドフォード・リード / The Bubbleman
2
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オラン
/ ファースト・アルバム
(PMF-114 定価2,500円)
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アコーディオンの弾き語りで密かに人気沸騰中(?)のオラン。飄々とした天然ボケ風の語りと少しメルヘンチックな曲とアンバランスが楽しいライヴに触れてファンになる人が多いようだ。ついに、と言うか「Naked
Accordion」と題された待望のアルバムが登場した。ポップなメロディーに童話風の歌詞が乗った曲調が絶品だ。ゆらゆら、ふわふわとクラゲのように包む曲はなんだか中毒症状を起こしそうなくらいの魔力がある。「自分で作ったのにアコーディオンでは似合わない曲になったけど、どうしても歌いたい」なんて大ボケの曲もあって、ほのぼのテイストを満喫できる。[PELMAGE
Records]
link:
PELMAGE Records
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オラン / ファースト・アルバム
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SKYFISHER
/ MODE-I
(LAB-005 定価2,000円)
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「DRIVE TO 2000」でのライブパフォーマンスも記憶に新しいSKYFISHERの2ndアルバム「MODE-I」。テクノでパンキッシュなナンバーがギッシリ。アルバムタイトルのモチーフになったのは、あのインターネットもできる某携帯電話なんだとか。8/25発売。[LABSICK
RECORDS]
link:
fisherman's cape
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SKYFISHER / MODE-I
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drum plugged
/ thermo
(ixcd-0201 定価2,200円)
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生ドラムとMixer(?)の2人組。シンプルなようで複雑、パーカッシブ一辺倒のようで歌心があるような、一言では言えない音を出す。このthermoには2度騙された。まず最初に聴いたとき単調でショボいと感じた。しかし、ボリュームを最大限に上げて聴くと印象が一変する。なんと暴力的で表情豊かな音か。そして、ジャケット。DJのイラストだと思ったら、ヘッドホンはマグロの缶詰だし、ターンテーブルはピザじゃないか。COMPACT
discの表示は「POMPACT disc」になってるし。要はちゃんと聴け、ちゃんと見ろ、ということですが。[INOXIA]
link:
t h e r m o w e b!
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thermo / drum plugged
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荒野の温泉河童芸者、火星人大脱走・暴虐の用心棒
/ オリジナルサウンドトラック
(ARR-0001)
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元猛毒のメンバーや三上寛のファンクラブ主催の勉強会のメンバーらによって構成された集合体「Austin Freaks Sons」が「破綻したバカ映画のサウンド・トラックという設定と映画ストーリーをでっちあげ制作したコンセプトCD。全20曲収録。内容は一言で言えないほど盛りだくさんだが、逆柱いみりによるジャケット・ブックレットイラストやブックレットに記されたストーリーの効果もあり見事に楽しいコンセプトアルバムに仕上がっている。[Austin
Record]
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荒野の温泉河童芸者、火星人大脱走・暴虐の用心棒 / オリジナルサウンドトラック
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フェダイン
/ !
(CHITEI RECORD B18F 定価2,800円)
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国内録音としては約7年ぶりとなるフェダインの新作。スタジオ録音と、江古田のライブハウス「BUDDY」で行われたセッションからの録音を収録。フェダインの不破大輔、川下直広、大沼志朗の3人に加えゲストミュージシャンとして梅津和時、山崎弘一らが参加している。[地底レコード]
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フェダイン / !
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サヨコ
/ アンダートーン
(HIFUMI RECORDS 定価2,800円)
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ゼルダ解散後三枚目となるサヨコのソロ・アルバムは、新レーベル「HIFUMI RECORDS」から、今年始めにリリースされた。今回は元フィッシュマンズのHAKASEとのコラボレーションを中心に、レゲエ・ダブをイメージしたという落ちついたサウンドが広がっている。パンク、ニューウェーブによって十代半ばで音楽の世界に飛び込み、レゲエとの出会いによって新しい自分を見いだし、そして今、母としての自覚をもって日常を大切に生きるサヨコ。そんな彼女の歩んだ道と現在の有り様が、スタイルではない、内側からの音楽を生み出している。何度でも聴きたくなる、そして聴くたびに深く心に伝わってくるアルバムだ。ブームの宮沢和史による心地よいメロディーの曲があるのも嬉しい[HIFUMI
RECORDS]
link:
Sayoko
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サヨコ / アンダートーン
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あぶらだこ / あぶらだこ
(OK-0007 定価2,500円)
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OK RECORDSからの再発盤。1stソノシート、12インチなどのほか、'84年のライブテイクを含む、「あぶらだこ」のインディーズ音源の完全コンピレーション。ライブテイクには未発表曲も収録されている。初期のストレートで疾走感あふれる演奏は、その後の変拍子バシバシのスタイルしかしらない人にも是非聴いてほしい。また、今まで音の悪いダビングテープで聴いてたよ、なんていう人は必聴。なお、音源を再発したOK
RECORDS広島氏の心意気はイーター7号のインタビューに掲載されている。[OK
RECORDS]
link:
OK RECORDS
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あぶらだこ / あぶらだこ
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突然段ボール / 突然段ボールの感傷音楽
(OZD 072 定価2,500円)
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突然段ボールの最新作品。「月の居酒屋」「日本犬事情」「オリンピックに出たい」など、リズムマシーン使用で妙にポップで聴きやすい楽曲が並んでいるが、詞はやはり突然段ボール。耳当たりのよい分、奇妙なフレーズが頭にこびりついて困るかも。CDジャケットも蔦木兄弟の俊二氏の部分だけステッカーで別添えになっていたり、楽曲も含めて聴き手が持て余してしまうほどの妙なサービス精神満載だ。もちろんいい意味で。[OZ
DISC]
link:
突然段ボール
OZ DISC
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突然段ボール / 突然段ボールの感傷音楽
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哀秘謡 / ライヴ
(PSFD-8006 定価2,800円)
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灰野敬二率いるカバー曲のみを演奏するバンド「哀秘謡(あいひよう)」の第2弾。'98年から'99年にかけて録音されたライヴからの選曲。カバーといっても生半可なものではなく、原曲はモチーフにしている程度で別物といってもよい曲がほとんど。しかし、原曲のイメージはしっかりと生きている不思議な魅力のある演奏だ。注目曲は「君のひとみは10,000ボルト」。こんなカッコイイ曲だったなんて!
公式ホームページも出来て新たな動きをする(?)との情報も。 [PSF Records]
link:
PSF Records
灰野敬二オフィシャルサイト
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哀秘謡 / ライヴ
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ALBOTH!/
ecco la fiera
(SON-05 定価2,000円)
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現在ベルリンで活動中のポスト-インダストリアル系のバンド「ALBOTH!(アルボット)」。「ポスト-インダストリアル」とは実はレーベル側資料に記されていた言葉なのだが、実際にCDでは、それだけにはとどまらない幅広い音楽性を見せる。制作はフランスのSONORE。SONOREと言えば主催者Frank
Stofer氏のインタビューが「EATER」7号に載っているではありませんか。
[INOXIA Records]
link:
SONORE
ALBOTH!(SONORE)
INOXIA Records
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ALBOTH!/ecco
la fiera
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Grand Arm/
海賊版−Live'97〜'98
(HTCA-00004 定価2,000円)
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加奈崎芳太郎(vo、harp)、チコヒゲ(ds)、GO(g)、坂出雅海(b)の4人によるバンド(そういえば下の青木マリのアルバムと参加メンバーが同じ)。約2年間活動していたが、1枚のアルバムも残さず解散している。このライブ盤は、'97〜'98年の貴重な100テイクを越すライブ音源からメンバー自身が選んだ演奏を収録している。音質のよくないものもあるが、「録音状態よりも演奏の善し悪しを基準にした」とのこと。盟友、仲井戸麗市の曲のカバーも感慨深し。[HORMONE TANK]
link:
hormon tank record
海賊盤
-Live '97〜'98- /Grand Arm(hormon tank record)
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Grand Arm/海賊版
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青木マリ /
PLUG
(HTCA-00003 定価2,000円)
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「COUNT ZERO」に続く青木マリのアルバムはバンドサウンドとなっている。アルバムの参加メンバーは、青木(vo、ag)のほか、チコヒゲ(ds、Sax)、坂出雅海(b)、GO(g)。バンドサウンドになっても当然コアな部分は変わらず、むしろ強力にいい形で増幅されている。hormon tank recordのサイトに「自然と必然とひとがあつまってきてバンドになった」との青木のコメントが掲載されている。'95年よりソロでライブを重ねてきたが、今後しばらくはバンド中心に活動を進めるとのこと。なお、ライブでのメンバーは、青木マリ、影山拓)(dr)、ヂャヂャ(bs)、吉沢クニ(g)。[HORMONE TANK]
link:
hormon tank record
青木マリ
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青木マリ/PLUG
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五時夫 /
アコースティック・ギター放射線ノイズ流し
(OZD-075 定価2,500円)
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突然段ボールの蔦木兄弟の弟さんのほうによる作品。なんと全36曲収録のアコースティック・ギターによるインプロビゼーション作品。突然段ボールのオフィシャルサイトでは、収録曲「原発マッサージ」をMP3で聴ける。[OZ
discs]
link:
突然段ボール
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五時夫 /
アコースティック・ギター放射線ノイズ流し
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