イーター・ホームページについて


 このホームページ「EATER online 」は、不定期刊行誌『イーター』のオンライン版として開設されました。雑誌『イーター』は日本のオルタナティブ・カルチャーをインタビューを中心に取り上げてきましたが、年に一冊か二冊というスローペースのため、新しい情報はなかなかフォローしきれません。そこで、イベント情報、CDや映画の新作案内などを、より早くお届けするために、インターネットを活用しようと、ホームページをスタートさせたわけです。情報以外にもおもしろいコンテンツを加え、サイトの充実をめざしています。

◇『イーター』とテレグラフ・ファクトリーのこれまで

 雑誌『イーター』は1995年に創刊号が発行され、2001年までに8号まで刊行されています。4号までは自主流通でしたが、5号から星雲社という会社を通して、全国の書店に配本されるようになりました。
 『イーター』を発行しているテレグラフ・ファクトリーは、80年代に「テレグラフ・レコード」というインディーズ・レーベルを運営し、初期の日本のインディーズ・シーンの形成に力を注いできました。

 代表者である地引雄一は、1978年に巻起こった日本のパンクロック・ムーブメント「東京ロッカーズ」の始めから、カメラマン、マネージャー、イベンターなどの立場でシーンと深くかかわり、1980年には、リザードやゼルダを中心としたインディーズ・レーベル「ジャンク・コネクション」に参加。そして翌81年に、自ら「テレグラフ・レコード」を設立しました。翌年にはテレグラフ・ファクトリーとして有限会社の形態をとりました。

 テレグラフ・レコードは、81年4月のオートモッドのシングル盤を第一弾として、以後チャンス・オペレーション、NON BAND、カトゥラ・トゥラーナ、E.D.P.S、 チコ・ヒゲ、午前四時、バナナリアンズ、すきすきスウィッチ、山口冨士夫、EP−4、PABLO PICASSO 、コンクリーツ、4D、のいずんづり、あけぼの印、リザード、招き猫カゲキ団など、多くのレコードをリリース、84年にはサブ・レーベルのヴェクセルバルクを立ち上げ、オートモッドを中心にサディ・サッズ、G−シュミットなどをリリースしました。
また、ピナコテカ・レコードなどとともに流通の拡大にも努力し、全国的なインディーズ流通の基礎を作る一方、新宿ロフトなどでのイベント開催にも積極的に取り組んでいました。


オートモッド

NON BAND


招き猫カゲキ団

 テレグラフのスタッフには、地引の他、最初のインディーズ「ゴジラ・レコード」の頃から日本のパンク・インディーズ・シーンを牽引してきたヒゴヒロシ(現在はDJ HIGO としてレイヴ・パーティ・シーンでも活躍) 、その後流通を引き継いだインナーディレクツの宮部知彦が参加していました。

 86年には地引雄一がミュージックマガジン社から日本のパンク・インディーズの記録を写真と文章でまとめた本『ストリート・キングダム』を発行、招き猫カゲキ団のミニ・アルバムがベストセラーになるなど、インディーズ・シーンが大きな盛り上りを迎えたのですが、いわゆるインディーズ・ブームを当て込んで大手資本が参入を始め、その波に飲み込まれるように、87年にテレグラフ・レコードは活動を休止しました。その後、テレグラフのレコードの多くは徳間ジャパンなどから、CDとして再発されています。

 90年代に入って、テレグラフファクトリーは音楽著作権の管理などで、かろうじて存続し、地引もシーンからは距離を置いて、個人的な仕事に専念する時期が続きました。

 それが、再び出版という形で動きだしたのは、「じゃがたらの本を出したい」というある編集者からの呼びかけがきっかけでした。結局その本は実現しませんでしたが、その過程で、出版は個人的な規模でもできるということがわってきて、自分達で出版業を始めようということになりました。新たな人脈が広がっていったのもこの頃です。そして紆余曲折をへて『イーター』の発刊になったわけです。
 『イーター』は当初ノン・ジャンルのカルト・マガジンを目指していましたが、やはり80年代からの経緯もあって、パンク・ニューウゥーブの流れをくんだオルタナティブなロック・シーンが誌面の中心となっています。しかし、パンクとは本来、生き方そのものに関わるものであり、音楽というジャンルの枠に留まるものではありません。それは当時のパンク・シーンを経験してきた人達が、現在多くの分野で活躍していることでも明らかでしょう。『イーター』は、音楽を軸としながらも、音楽誌ではなく、あくまでジャンルを越えたコアなサブ・カルチャー誌を自認しています。

 また雑誌といっても、流行りを追うのではなく、あくまで個人的な興味を主体に作っていくという基本的な姿勢は、硬派ミニコミとして知られる徳島の小西昌幸氏の発行する『ハードスタッフ』から学びました。そういう意味では、『イーター』は、編集者である地引雄一の個人誌という性格が強かったかと思います。そんな私的な雑誌にもかかわらず、多くの方達の協力をいただき、また思っていた以上に若い世代からの共感も寄せられ、なんとか現在まで続けてくることができました。

 そんな『イーター』も6年がかりでやっと8号まで刊行できましたが、その8号で、東京ロッカーズから続いた20数年の大きな流れが、一区切りついたような気がしています。次号までしばらく間隔をいただき、内容、体裁などリニューアルして再スタートしたいと考えています。また、出版を始めた時からの目的であった単行本の出版も、ようやく具体化できるようになりました。
 今後、『イーター』の基本的な姿勢を大切にしながら、種々の単行本、新生『イーター』、そしてこのイーター・オンラインと、それぞれの媒体の特性を生かしたメディア活動を続けていきたいと思っています。

テレグラフ・ファクトリー  地引雄一



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