1981年の結成以降、91年までの10年間、幾度かのメンバーチェンジを重ねながらも活動を続けてきた「SODOM」。その後、バンドは解散してはいなかったものの、長きに渡る休止状態が続いていた。しかし、ある一つの出来事が切っ掛けとなり、SODOM再始動に向けての準備段階に入る。そして復活が決まったその年(2006年)、偶然にも恩師である「北村昌士(YBO2)」が他界。故人の追悼ライブを経て、2007年2月、約15年間の沈黙を破り「復活ライブ」を開催する事となる。今回の「DRIVE
TO 2010」出演は「復活ライブ」以来、約2年半ぶりのステージになる。
Zazie(Voice)、SATORU IKEDA、MITSUO
YOSIKAWA、HISASHI SAITO (Programming)
「僕が音楽活動を真剣に考える様になったきっかけの一つに「東京ロッカーズ」の存在は影響力として大きい。
当時まだ僕は高校生でw)、周囲の友人に「UNDERGROUND
MUSIC」を好む人間はとても少なかった。ただでさえ情報量の少ない音楽。情報収集するにはそれなりのエネルギーが必要とされた。当然の話だが「携帯電話」や「インターネット」なんて物の存在が無い時代だ。みんな全てアナログ的手法で情報を手に入れたものだった。今思えば、それはそれで楽しい時間であった。
「時代は繰り返される」と言うが、正に、ここ数年前より80年代が注目されている気配がある。だからと言って又このシーンに舞い戻って来ようと思った訳ではない。日本の様々な音楽シーンをオーディエンスの目線でこの約15年間見続けてきた。ある時期から一つの不満が年を重ねる事に増していった。それはあの80年代迄あったはずの「緊張感、緊迫感、そして好奇心を掻き立てられる様な…。異色を放ち、ステージが始まった途端に何が起こるか判らないようなハプニング性を持ったバンド」がとても少なくなってしまった気がしてならない。当時を知る人なら絶対に理解してもらえる話であると思う。何でも簡単に手に入る便利な時代。日本はいつから「平和ボケ」してしまった民族になってしまったのであろう…。
右を観ても左を観ても同じような歌詞。音楽。…。あるテレビの番組で新宿ロフトのオーナーが出ていた。当時何故「LOFT/PLUSONE」を作ったのか?の理由を語っていたのだが、その時の言葉を聞いた事で、僕はもう一度バンドを再開させる決心がついた。text
by Zazie」